


東大阪市。
かつて「ひったくり発生件数ワースト1」の
レッテルを貼られたこの街に、
2017年、ひとつのホテルが生まれた。
名前は「SEKAI HOTEL OSAKA Fuse」。
フロントはあるが、
客室までの廊下は「商店街」。
夕食は赤提灯で、入浴は銭湯で、
朝食は純喫茶で。
地域住民がキャストとなり、
ありのままの日常へ
旅人を巻き込んでいく。
ここは観光地ではない。
あったのは、少しの悪評と、
商売人の人情味。そんな街が今、
世界中から10,000人が訪れる
目的地に変わったのだ。
この奇跡を起こしたのは、
私たちだけではない。
商店街の仲間や地域の出身者、
そして、布施の日常に
飛び込んでくれたお客さまたちだ。
地域の未来を想像し、
また、この地域で共に飯を食う。
私たちは敬意を込めて彼らを
「共飯者(きょうはんしゃ)」と呼ぶ。
これは、共飯者たちと積み上げた、
誇りの記録だ。






Thank you for "Kyohansha"





and more...
DATA of ORDINARY







観光客らしさが
抜けていく瞬間がある。
喫茶店で
「モーニングお願いします」
と言えた朝だ。
2014回、旅人はこの席で、
"よそ者"から"街の一人"へと
変わっていった。


風呂桶を提げて歩く、
その姿のぎこちなさ。
だけど扉を開ければ、湯気の向こうで
当たり前のように迎えられる。
1502回の「お疲れさん」が、
旅人を少しだけ
"近所の誰か"にしていった。


「これ、どうぞ。」
理由なんて、特にない。
ただ目の前の誰かを
嬉しくしたいだけの温度が、
5125回、街の人の手から
こぼれ落ちた。
旅が終わっても、
言葉だけは街に残っていく。
"ありがとう"も、"また来るね"も、
1680通りの言葉が、
SEKAIHOTELの物語を更新した。
この街は、旅人の声で育っていく。


旅が終わっても
終わらない関係がある。
LINEでつながったままの人たちが、
全体の81.41%。
「また会える場所」として
思い出されるたび、
この街は、誰かの
"帰る理由"になっていく。


スーツケースの音、
違う言語の挨拶、
ここを選んだ1538人は、
44カ国からやって来た。
"観光地じゃない場所"に
降り立つ勇気と好奇心が、
この街を、少しずつ
世界につなげていく。