お好み焼きでもない、たこ焼きでもない、もうひとつの“大阪の顔”。
衣をまとってカラリと揚がる、あの「串カツ」だ。
居酒屋で、そして家族の団らんにも。大阪の暮らしのなかに、いつだって寄り添ってきた味。
布施の高架沿いにある「たかぼう」は、その原風景みたいな一軒だ。
住所 | 大阪府東大阪市足代新町8-2エルドムス陽光一番館GoogleMap |
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電話番号 | 06-6784-1451 |
営業時間 | 17:30~23:00 |
定休日 | 月曜日 |
喫煙可否 | 禁煙 |
布施駅の高架下に、灯るやさしさ。
ガタンゴトンと電車の音を背に、布施駅から歩いてすぐ。
ふと顔を上げると、さりげない看板に「串カツ たかぼう」の文字が見える。
中に入ると、思ったより広い。
カウンターがL字に伸びていて、ガラスの柵越しに大将が丁寧に串を揚げている。
テーブル席もいくつか。子ども連れでも居心地がよさそうな、明るく清潔な空間だ。
ソースだけじゃない、選ぶ楽しさ。
注文は、紙に書いて出すスタイル。
牛串、玉ねぎ、うずら……定番もあるし、ちょっと変わり種も揃っている。
えびパン、牛肉山芋トロロ、レンコンの肉詰め。うん、これは迷う。
「お好きなようにどうぞ」
小皿にソース、ポン酢、塩など、調味料を入れるのが地元流。
たかぼうのソースは、とろみがなく、軽やか。
くどくなくて、口の中に余韻が残る。
衣は薄めでサクサク。
重たさを感じさせないから、ついもう一本、もう一本と手が進んでしまう。
大将と奥さん、ふたりが作る安心感。
厨房に立つのは、大将。
少し寡黙で、職人気質にも見えるけれど、話してみるとじんわりあたたかい人。
「いらっしゃい」も「ありがとう」も、ゆっくり、まっすぐ届いてくる。
奥さんも、ホールを行き来しながら気配りを忘れない。
「家族連れの方が多いですね」
と話す大将の顔は、どこかうれしそうだった。
「うちは夫婦でやってるから、そういうお客様も来やすいんやと思います」
できあがりを待つ時間が、心地いい
創業は2005年。
大将の目の前に並ぶ串の種類は増えたかもしれないけれど、その一本一本にかける丁寧さは、20年前から変わっていない。
串カツが特別な料理かと言われると、そうじゃない気もする。
でも、今日も明日も、誰かの「おいしかった」をそっと受け止めてくれる。
そんな役目を、たかぼうは果たしている。